家事の大変さは何処にある?
家事を楽しむ男を増やす!
男の家事教室・カジオスの尾上です。
家事への関わりが浅い人は、家事は体を動かす身体活動だと捉えがちです。
料理を作ったり、掃除機をかけたり、洗濯物を干したりの作業が大変だと思っています。
家事を肉体労働だと思っている人は結構いる気がします。
でも、本当の大変さは、そこではないんです。
料理、洗濯、掃除などの作業は、各自の頭の中にある程度の作業標準があり、作業自体はそれほどでもないと思います。
当然、楽な行為だとは思っていませんが。
本当に大変な部分は、組み立てだと思います。
料理ならメニューを考える行為です。
冷蔵庫の中やグロッサリー類の材料の有無。
寒いのか?暖かいのか?湿度が高いのか?などの気候。
給食の献立とかぶらないように。
余裕があるのか?月末でカツカツなのか?の経済的状況も考慮しないといけません。
家事はマルチタスクですので、ここに洗濯や掃除も加わります。
これらをどう組み合わせれば効率的にこなせるか。
朝なら、出掛ける時間に間に合うように組み立てる。
夜なら、自分の時間や寝る時間もできるだけ確保したい。
この組み立てが頭脳労働で、大変な行為です。
カジオスでは家事は頭脳労働だと捉えていますが、この組み立ての行為が、女性が家事でイライラする大きな要因だと考えています。
脳は消費カロリーの20~25%を消費していると言われており、脳を使う行為は疲労に繋がります。
1990年代から、中学や高校で男女共に家庭科の教育を受けるようになりました。
家事、育児、介護、ボランティアなど、生活する上での無償労働に関係することの知識は持っています。
知識を持ってはいても、実践する苦労を分かっているわけではありません。
自転車の乗り方をホワイトボード上で教えてもらっても、乗れるようにはなりません。
実践を繰り返し、転んだりしながら乗れるようになります。
当然、子供の頃や若い頃に乗る練習をしないと、歳を重ねてからでは苦労すると思います。
家事も簡単にこなしてているように見えて、実はかなりの繰り返し訓練が必要です。
カジオスは、できるだけ早く家事を始めましょう!と言っています。
家事教室を続けてきての肌感として、より若年の方が習得が早いですし、楽しみ方を見出してくれます。
残念ながら、パートナーが体調を崩し切羽詰まった状態では、家事に楽しみを見いだせず、苦行になってしまいます。
これからますます独居や老々介護が増えてきます。
2025年は団塊の世代が75歳を迎えます。
次は、団塊の世代のJrが控えています。
介護保険で、いつまで家事援助が受けられるでしょうか?
根拠のない優しい言葉より、危機感の共有が重要だと思います。
【ブログ】